片頭痛の施術について。練馬区 関町北からご来院の40代女性の例

西東京市や武蔵野市、練馬区 南大泉、石神井台、武蔵関駅 周辺から頭痛の施術を受けに来て下さった皆さん、ありがとうございました。
これだけ世の中に整体院/整骨院が溢れる中で、当院を選んで頂ける事は本当に幸せです。

今日は頭痛について、患者さんからちょっと変わったご質問を投げかけられまして、その際のお話を簡単にまとめながら、その方に行った施術について書いてみたいと思います。

今回のご質問を下さったのは、練馬区 関町北からお越しの40代の女性で、片頭痛とは約30年のお付き合いだそうです。
前回(初めて)のご来院は約一か月前、今回が二度目のご来院です。

前回の問診では、10代の頃から肩こりにお悩みで、月に数回はマッサージや矯正を受けないと、肩から首、時には頭のテッペンまで重くなり、家事の合間に横になって休み休みの生活を送らねばならなくなるとおっしゃっていました。

ちなみに、これまでに何度か病院で検査も受けておられます。
幸いな事に大きな異常は見当たらず、一時的にせよマッサージや矯正の効果がある、つまり自助努力で改善が見込める状態でした。

今回、前回の施術後から今日までの調子を確認させて頂いたところ、ご自分で症状が改善している実感があるとのお話。
この一か月、特にマッサージや矯正を受けてはいないけれど、寝込むような状態にはなっていないそうです。

とても嬉しいですね。
こういうお話をお伺いした瞬間に、とてもやりがいを感じます。
いつもこうだと楽なのですが💦

施術と二つのご質問。

念の為、今回も簡単な神経症状のテストを行いつつ、全体的な筋骨格のバランスを背骨を中心にチェックします。

ここで最初のご質問。
Q、頭痛なのに何で背骨なんですか?
A、体全体のバランスを見るためです。

僕が施術時間の半分以上を頭頚部ではなく、骨盤帯を含めた背骨周りの筋骨格の調節に費やす事が不思議だったそうです。

たしかに教科書通りに施術をするのであれば、頭頚部の血管の拡張や、筋肉や神経の負担を軽減させることに全施術を注力するべきでしょう。
緊張性頭痛なのか、片頭痛なのか、後頭神経の問題、或いは五十肩・四十肩などの問題が隠れていないか…などなど、頭頚部、肩回りのテストやカウンセリングを含めた施術の重要性は「当たり前」です。

でも、それは今までずっとやってもらって来ませんでしたか?
僕も勤務時代はずっとやっていました。
クリニックでリハビリを担当していた時も、整骨院でも、マッサージ院でもです。

誤解して頂きたくないのは、誰か何かの批判がしたいわけではないです。
色々と考え、悩み、試行錯誤を重ねた結果、今の僕は違う考えをもっているというだけのお話です。

皆さまご存じの通り、頭痛には病的で致命的な恐ろしいものから、バファリンが最高~的な、軽いものまで様々あります。
当然この内致命的なもの、病的なものに対しては僕の出番はありません。
勉強してきた知識をもとに、万が一が心配な方は病院をご紹介させて頂きます。

そしてその残りの頭痛。
先にも少し触れましたが、緊張性頭痛だとか、片頭痛だとか、一応の定義はあるものの曖昧で、功を成した先生たちのご意見も微妙に食い違い、論文などの文献でも、なかなか内容に多様性がある難解な分野です。

クリニック時代にお世話になったドクターから勉強させて頂いたお薬のお話も、多岐に富んでいました。

つまり、万人に通じる決め手はまだないのではないか?
僕はそう思います。

だからこそまずは体全体を整えます。

これまでの別のブログでも書いてきたことですが、まず頭痛という「部分」ではなくお体全体のバランスを「先に」整備し、その上で頭頚部の問題点に当たります。

これも別のブログと繰り返しですが、「体は一つ。私は一人。」です。
お体の部分部分に勝手に区切りをつけて分画するのは、「こちら」の都合であり、「私」は「一つ」の「体」で成り立っています。
全体のバランスや調子が、「一つ」の自分自身であり、それは症状やストレスへの抵抗力そのものだとの考えだからです。
だから頭から最も遠い足首のバランスにも気を使います。

体は頭痛と頭だけで戦っているのではない、と言えば分かりやすいでしょうか?
いや、分かりにくいかな💦
説明が下手ですみません(^^;

そして今回の核心となるご質問。
Q、首の上の方、頭との境目のあたりの施術、とても気持ちよくて効いてます。どうやっているのか見せてもらえませんか?
A、え~!!

ちょっと戸惑ってしまいましたね。
まさかそんな事を聞かれるとは思ってもみませんでした(^^;

なんと答えようか…一瞬のうちにかなり迷いました。
僕が迷ったのが分かったのか、すかさずご自分のご職歴やご趣味のお話をして下さり、どうして聞きたくなったのかをお話ししてくださいました。
そこは話が逸れるので割愛しますが、お話を聞いて納得です。しかし…。

まず首を軽く引く、これはごくありふれた普通の技術です。
デリケートな場所ですから加減は重要です。が、少なくとも国家資格者が「損なう」ような難しいものではありません。
肩甲骨を押し下げることも同様です。
人様のお体をさわるご職業の方は、誰でもやっていると思います。

その組み合わせとなると、多少は難易度が上がりますし、コントロールや鑑別もコツが必要にはなりますが、とりたてて珍しいやり方でもありません。多くの方がやっています。

その上で、その支点を胸椎(背骨)にもってくる。
こちらは確かに珍しい技術かもしれません。

そしてそれらのテンションのピークを後頭骨と頸椎の間におく。
ここは難しい。

いえ、基本の原理原則を守ってさえいれば、とりたてて危険があるわけでも、特別な技量が必要というものでもありませんが。
難しいのは、その原理原則の理解。

誰かに行う可能性がある以上、僕はそんなに簡単に、「いいですよ!」とは言えないなぁ…。
ごめんなさいm(_@_)m

その目的ですが、その重要性はわざわざ記載するまでもないでしょう。
肩甲骨と頸椎の間は筋肉などの組織で密接に繋がれており、その間を多数の重要な血管や神経が通っています。
胸椎との間などは言わずもがな、です。

「そして気持ちいい、効いている」のも当然で、ズバリそこの緊張やユガミ、ヒズミが多くの頭痛の原因だからです。

頭痛について、種々理論や定義、鑑別があるのは前述のとおりですが、なかでも僕の信頼する安達和俊 D.C.(柔道整復師/元 名古屋大学医学部研究生/現 中京短期大学名誉教授/元 東京福祉大学客員教授/前 宝塚医療大学教授)による研究によると、緊急性や病変などを伴わない頭痛の根元は、多くの場合首の後ろから側頭部、頭頂部を通り顔面方向へ延びる「後頭神経」への過負荷である、となっています。

この方の頭痛に関しては、この理論の親和性が高いのです。

この後頭神経は、問題となっている後頭骨と頸椎の間から枝を伸ばします。
この後頭神経の負担が増えると、顔面部分を司る三叉神経との混線をきたし、目の痛み重みや、側頭部、頭頂部の痛みを生み出すのです。
またこの神経の過負荷は、一般的に緊張性頭痛と定義される肩や首周りの筋肉の過緊張から生じる痛みも内包します。

僕は基本的に、少なくとも初診は、この安達和俊 D.C.の提唱される理論・技術に則り頭頚部の施術を仕上げます。

筋肉・神経や、周囲の血管、リンパ、関節の嚙み合わせなどの問題を、一括りに、かつ安全精密にアプローチできるからです。
経絡など、東洋医学の技法も考慮されています。

見せてほしいとご要望を頂いたやり方は、その締めくくり、決め手の技法として安達 D.C.が考案されたソフトで確実な技法です。

もし本気で学びたいのであれば、安達和俊 D.C.をご紹介させて頂きますので、お会いになられてはどうでしょうか?

ご質問への僕の答えとしては、そんなところになってしまいますね。

いやー、久々に戸惑いました💦

しかし、ちょうど僕の施術技法にふれつつ、情報発信をおこなえるかなと思い、今回のブログのネタとさせて頂きました。

御要望にはお答えできませんでしたが、更なる片頭痛の改善に向けて、今後も精いっぱい努力させて頂きます!

最後に
ちょっと長くなってしまいましたが、ここまで読んで下さった皆様にも感謝です!!
次はもう少し短く簡潔に……

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